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第一章 CFDとは

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CFDとは

CFD(Contract for Difference)とはコントラクト・フォア・ディファレンスの頭文字を取ったもので、差金決済取引のことを指します。

CFD取引における差金決済取引とは投資家の皆さんが証券会社と契約を結び、少額の証拠金を積むことで、自分の投資元本より大きな投資ポジションを建てることが出来る(=これを「レバレッジをかける」という風に表現します)取引の形態を指します。そう言うと信用取引をイメージする方もいらっしゃると思いますが、CFD取引は信用取引と似ている面もありますが、違う点もあります。先ず自分の投資資金より大きな投資ポジションが建てられるという意味ではCFD取引は信用取引に似ていますが、次の2点でCFD取引は信用取引と大きく異なります。

相違点その1:レバレッジの違い

CFD取引でどのくらい大きなポジションを建てることができるかは証券会社によって異なります。楽天証券の場合、株価指数CFD、株価指数先物CFD、米国ETF CFDの場合は10倍(必要証拠金率10%)。信用取引の場合、通常、3倍程度のレバレッジしかないので、CFD取引の方がレバレッジを大きく取れることがわかると思います。

小さな金額を預けて大きな金額を動かす原理を、『レバレッジ効果』といいます。

CFD種別 必要証拠金率 レバレッジ
米国ETF CFD 10% 10倍
株価指数CFD 10% 10倍
株価指数先物CFD 10% 10倍

相違点その2:実際の貸借や受け渡しの有無

もうひとつの大きな違いは貸借や受け渡しの有無です。信用取引の場合、実際に証券会社が投資家にお金を貸し、投資家はその「借金」で株式購入の受け渡しを行います。株はイメージとしては証券会社の金庫に他の顧客の持ち株と同様、混蔵保管されます。(実際には電子的な振替を用いますので、ここでの説明はあくまでもCFD取引との差を理解して頂くためのイメージです。)つまり、株式が東京証券取引所などの取引所で買って来られ、代金の受け渡しも実際に行われているということです。もっと噛み砕いた言葉で言いかえれば「モノやカネが動いている」ということです。

これに対してCFD取引の場合、モノが存在しないことから、取引対象は反対売買を行う権利となるため、トレードはバーチャル(仮想的)と言えるかもしれません。つまり「この指示に基づいて実際に動かした場合、結果はこうなる」という想定のもとに、トレード結果のみに拘束性や義務が生ずるのです。トレードを行うことによって発生する利益や損失だけを投資家が証券会社とやりとりするのです。

ポイント

  • 1. CFDとは差金決済取引を指す
  • 2. レバレッジを効かせて少額証拠金で大きな額の取引を行える
  • 3. トレード結果のみをやりとりする
  • 4. CFDは最も仕組みがシンプルなデリバティブである
  • 5. 最初に建てるポジションは小さく!
  • 6. 必ず損切りの逆指値を用いること!
  • 7. 慣れるまでは翌日までポジションを持ちこさないこと!

バーチャルで大丈夫なのか?

さて、上記でCFD取引はバーチャルと言えるかもしれませんと申し上げました。するとバーチャルという語感が捉えどころのないモヤモヤしたイメージがあることから「バーチャルで大丈夫なの?」という不安を持つ方もいらっしゃると思います。

結論から言えば、バーチャルでも大丈夫だし、だからこそ証券会社の信用が問題になるという風に言えると思います。また「むしろバーチャルの方が投資家にとって便利だ」という議論を展開することも可能かも知れません。

先ずCFD取引はコントラクト(契約)である以上、バーチャルであろうが、実際にモノやカネを動かしていようが、約束は約束ですから、トレード結果は履行されなければいけません

ここでの大きな違いは証券会社の役回りにあります。

普通の株式の売買の際、個人投資家の出した売買注文は東証などの取引所につながれます。この場合の証券会社の基本的な役回りは「連絡係」なのです。皆さんがある株を買いたいと思った場合、取引所にその注文を出すメリットは、「そこへ行けば売りたいと思っている人に出会えるから」に他なりません。つまり取引の相手はその株の所有者である、別の株主なのです。このように証券会社が「連絡係」の役割を果たす取引形態を「委託」と呼んだり、「ブローカー業務」と呼んだりします。
これに対してCFD取引の場合、皆さんがある銘柄を買いたいと思った際、それを「売った」と宣言するのは証券会社そのものなのです。つまり売り手が証券会社であり、その意味で証券会社は主体(取引の当事者)として振舞っているのです。最初に「売った」と宣言し、売買を成立させてから、後でその約束を履行するためにやるべきことを考える。この順序の違いを理解することはCFD取引を理解する上でとても重要なことです。なぜなら証券会社は個人投資家には利用できない、様々なハイテク取引手法を援用し、取引コストを下げることができるからです。これを実際の例で考えてみましょう。

例えばCFD取引の大きな利点はレバレッジがかけられるという事です。未だCFD取引が発達していなかった時代、投資家はオプションなどの金融商品を使ってレバレッジ効果を得ようとしました。しかしオプションにはいろんな種類や権利行使日があり、しかもオプション価格(プレミアム)はオプションそのものの本源的価値に加えて、権利行使日までに残された残存日数によってダイナミックに変化してゆきます。それに伴い、オプション取引の売買の成立しやすさ、つまり流動性も変化するのです。通常、オプションのプレミアムを計算するときには「ブラック・ショールズ・モデル」と呼ばれる難解な計算式を用います。この計算式の共同考案者がノーベル賞を受賞したことからもこの概念を使いこなすには相当高度な金融工学を理解する力が必要なことが推察できるでしょう。別の言い方をすればオプションのような商品はその難解で使いにくいメカニズムをそのままユーザーである投資家に押し付けていたわけです。これは親切な商品とは言えません。

その点、CFD取引では上に紹介したような難解な価格決定モデルなどを理解する必要は一切無いのです。難解で複雑なメカニズムを理解する負担は個人投資家の前に放り出されるのではなく、証券会社に転移(トランスファー)されていると言い換えても良いと思います。我々投資家は難しい価格決定モデルに頭を悩まさなくても、相場が高いか、安いかを考えることに専念すれば良いわけです。CFDという名前が難しく聞こえるので最初は近寄りがたい印象を与えるのですが、実は構造的にはCFDの仕組みはシンプルであり、美しいとさえ言えます。ではそのシンプルさはどこから来るのかということですが、難しいことは全て証券会社にやらせるという発想がこの商品設計の良さの源になっているのです。私がCFD取引を「最も仕組みがシンプルでわかりやすいデリバティブ」と形容する理由はここにあります。

CFD取引で投資家が手に入れられる利便性をまとめると、次のようになります。

  • 1. スピード(Speed)
  • 2. カンタンさ(Simplicity)
  • 3. 建値の明瞭さ(Transparency)
  • 4. 狭いスプレッド(Competitive pricing)
  • 5. レバレッジ(Leverage)

なお、後の章で説明しますが、CFDは相場環境が不透明な際に既に自分が持っている現物株のヘッジの目的で、数日間から数週間にわたってヘッジ・ポジションを維持するという使い方もできますが、CFDそのものだけでトレードする場合は基本、短期売買になります。その際、レバレッジを効かせて、さらに小さな値ザヤを稼ぐことになりますので上に挙げたようなスピードやスプレッドなどに対する投資家の要求度は極めて高くなります。よく「プライスが悪い」とか「スピードが遅い」という投資家の皆さんの不満を耳にするのですが、よく聞いてみると、そもそもそれらのCFDの原資産(元になっている現物のこと)の流動性やスプレッドの限界を理解していない場合が多いです。別の言い方をすればCFDはそのベースになっている現物の値動きより機敏にはなれないのです。

はやくトレードを始めたいとお考えの方へ

このシリーズは全部で20回に分けてお届けしますが1週間に1回の更新ですので最後まで待てないという方も多いと思います。そこですぐに試してみたい方に理解していただきたい3つのルールを書いておきます。

  • ルールその1. 最初は1回に建てるポジションを手持ち投資資金のうちの7分の1程度に抑えること
  • ルールその2. ポジションを立てたら、すぐに損切りの逆指値(=これをストップ注文と呼ぶこともあります)を用いること
  • ルールその3. 慣れるまではオーバー・ナイト(=翌日まで持ち越し)のポジションを残さないこと

CFD取引のリスクと費用について

CFDの取引にかかるリスク
CFDは、対象となる株価指数、ETFの価格の変動、または金利、通貨、経済指標、政治情勢の変化等、さまざまな要因により取引価格が変動し、損失が生じるおそれがあります。また、CFDは少額の委託証拠金でその委託証拠金の額を上回る額の取引をおこなうことができ、大きな損失が発生する可能性があります。
その損失額は、差し入れた委託証拠金を上回るおそれがあります。
株価指数先物を参照原資産とするCFDにはそれぞれ限月が定められており、最終決済期限があります。
CFDの取引にかかる費用等
各種別ごとのCFD取引にかかる手数料は、以下のとおりです。米国ETF CFDの場合、1約定につき、1,250CFDまでは、26.25米ドル(税込)です。1約定につき、1,250CFD超の場合は、1CFDごとに2.1セント(税込)追加となります。
株価指数CFD、株価指数先物CFDは無料です。取引にあたっては各銘柄の売付価格と買付価格の差(スプレッド)がかかります。スプレッドは銘柄ごとに異なります。また、取引手数料以外に金利調整額等の受払いが発生する場合があり、それらの額はCFDのベース通貨や個別の銘柄等により異なります。
CFDの取引の委託証拠金等について
CFD取引をおこなうには、委託証拠金の差し入れが必要です。必要委託証拠金は銘柄によって異なり、約定代金を基準にして計算されます。株価指数CFD、株価指数先物CFD、米国ETF CFDは約定代金の10%(委託証拠金の10倍までの取引が可能)以上の委託証拠金が必要です。
また、委託証拠金率(必要証拠金額を100%として算出)が一定率以下となった場合、ロスカットルールにより全ポジションが強制決済されます。市場環境が急激に変動する場合には、ロスカット価格がロスカットルール適用時の価格から大きく乖離して約定することがあり、その結果、損失額が委託証拠金の額を上回る可能性があります。
使用可能証拠金が1万円未満の場合、新規注文または保有ポジションを超える数量の反対売買となる注文はできません。
なお、保有ポジションと同数量までの反対売買の注文またはロスカットは、使用可能証拠金が1万円未満の場合も、実行可能です。